両社は混同されがちですが、ドイツのダルムシュタットに本社を置くMerck KGaA(私たちメルク)と、米国のニュージャージー州ホワイトハウスステーションを本拠とする医薬品メーカーのMerck & Co.は、現在は完全な別会社です。
メルクの歴史的ルーツは、1668年にフリードリッヒ・ヤコブ・メルクがダルムシュタットの「天使薬局」を取得したときにさかのぼります。1827年には、ハインリッヒ・エマニュエル・メルクがアルカロイド類、植物エキスなどの工業規模の生産を開始しました。
米国での輸出事業が成功したことにより、1887年にニューヨークに子会社が設立されました。1891年には、ハインリッヒ・エマニュエル・メルクの孫にあたるジョージ・メルクがMerck & Co.を創業しました。第一次世界大戦後に財産が接収されたため、Merck & Co.は米国企業として独立し、完全に別会社になりました。
ダルムシュタットにあるメルクは、世界で最も長い歴史を持つ医薬品と化学品のメーカーとして、いずれの事業も今日まで順調に発展してきました。
現在、両社にはまったく接点がありません。唯一の共通点は、どちらも「メルク」という社名を掲げていることです。Merck & Co.は、北米地域ではメルクの社名を使用する権利を有していますが、アメリカとカナダ以外の地域ではMerck Sharp and Dohme(MSD)あるいはMSD Sharp & Dohmeの名称を使用しています。一方、私たちMerck KGaAは、北米以外の地域ではメルクの社名を使用していますが、アメリカとカナダではEMD(Emanuel Merck, Darmstadt:エマニュエル・メルク、ダルムシュタットの略)のブランド名で事業を展開しています。
世界で最も歴史の長い医薬・化学品会社であるメルクは、1668年から今日に至るまでの数多くのテーマ(会社、ブランド、製品の沿革、メルクファミリーと天使薬局の歴史、企業責任、法的根拠、企業の独自性など)に関する貴重な情報源になっています。
メルクでは以下から情報を得ることが可能です。
アーカイブと歴史図書館
書簡類、契約書、特許、学術雑誌、製造仕様書、広告など、並べた長さにして約2,000メートルに達する手書き文書と印刷物が保管されています。最も古い文書は、およそ400年前のものです。過去150年間のメルクの沿革を記録した写真とフィルムが150,000点以上存在します。270点以上の昔のメルク社員のインタビュー資料は、メルク社内におけるさまざまな発展を理解するうえで大いに役立ちます。また「古典的な書類」形態の文書は、デジタルメディアで記録保管されています。
図書館には、8,000冊以上の書籍と膨大な数のジャーナルが所蔵されています。所蔵図書は、15世紀の処方箋やハーブの本から、21世紀の企業戦略の専門書まで、驚くほど多岐に渡ります。
博物館と「公会堂」
今日の成功に至るまでのメルクの企業沿革を、「人々」に焦点を当てて紹介しています。医薬品事業、工業研究、製造、経営、企業スポーツ、社員食堂、保育施設など、社員の日常生活と業務を紹介するさまざまな資料を展示しています。
展示室では、講演会や小規模のシンポジウムが開かれます。